ふじょうり

どんなに願っても わたしは空を飛べない どんなに強くても ヒーローにはなれない どんなに好きでも あなたはずっとあの子のとなり

わたしがいたばしょ

まだ小さい手 赤くかじかんで寒そうだから 手をつないで おうちへかえろう ねえちょっとだけ頭の片隅をかすめるくらい それくらいのそんざいだろうけど 覚えていると嬉しいな わたしがいたこと つたなく発する「あいらぶゆー」 あのとき そういってくれたこ…

雨の日

こんな狭い部屋じゃ 君のこと思い出すだけで日が暮れる それでいいこともあるけれど 今日はなんとなく楽しくない 外は雨 でも昨日よりずっとやさしい だから少し外に出てみようかな そうしたらずっとこんな気分でいられる わすれたいようでそうじゃない ずっ…

今日の明日

美味しいティラミス食べに行こうよ きっと明日になったらまた忘れてしまうや だから今日こそは行こうよ泣きたい理由があったから こうして泣いているはず だけどこのからだはだれのものかわからない苦いコーヒー飲んだら もうここは出ていく 何だかすっきり…

すき

とりとめのない会話 みせかける ほんとうは ほんとうは! かなしくなるのは やっぱりすきなのだ

狸寝入り

期待がこなごなになったら 寧ろよかった そうはいかないのは その笑顔が相変わらずかわいいからつっぱねたい心臓が 喜んで踊るから ぼくはまた泣きたくなって 嘘をついてやる無視できたら 無視してくれたら よいのになため息ついて やぶれたソファで狸寝入り…

ことば

ぶどうあじといえば 見えないところでこっそりと 手をつなぐように ふたりだけの暗号が くだになってつないでくれる ずっとずっと知らないふり だけどきっと暗号が教えてくれる ページの続き めくるのはいつだろう

なんもない

きのこができて なんもない かなしいきもちと なんもない 年はとったが あのときとおなじ なんもないそのきもちとあのきもち わかってほしい いたみ りかいできない ねがい わすれられない あのとき わすれられる そのときいつかのように蝉がないた その音に…

糸もない 糸切りばさみに用はない しかしなければ不安なのだ

けものの め をしてる けれどみえた は はまぶしいほど しろい 残虐、残虐

わたしは流動する わたしもしらない岸へ 流れるままに 揺蕩って 見たことのない花をみる

ない答えをあらさがし あさった結果埃が舞って 咳をする 意味のない理由づけ 心臓がしっている

答えを知らないくせに 知っているかのように飄々と 今日を生きる

こんにちは、